ダーマペンとは

ダーマペンは、髪の毛より細い極細の針を使用して、目に見えないほどの肌の細かい穴を肌の表面に一時的に作って、肌の自然治癒力を向上させる施術です。
日本の厚生労働省にあたる米国FDAでニキビの治療として認可されています。

具体的なしくみは、皮膚が傷つくとその部分を修復しようとして繊維芽細胞が活発化して、皮膚の弾力をアップさせる「コラーゲン」や「エラスチン」が生成されます。

毛穴の開きの原因の1つとして考えられるのが、コラーゲンやエラスチンの減少です。
これらの成分は、肌の潤いやハリに関係しますが、加齢などで徐々に減ってしまいます。
そうすると、毛穴が開いて、たるみの原因にもなります。
ダーマペンでコラーゲンやエラスチンの生成を活性化させ、さらに、有効成分を注入することで毛穴を引き締める効果が期待できます。

また、ニキビの炎症がひどいと肌にダメージを与えて跡になる場合があります。
ダーマペンは表面のニキビだけでなく、ニキビ跡などの内部のお悩みに対しても、お肌への針の深さを調整して、施術が可能です。
自宅のケアでは難しい、真皮の部分に対してもアプローチをして、適切な部分に有効成分を注入ができます。

針の深さ別の効果

針が到達する深さ表皮(約0.2ミリ)・ニキビ ・美白効果 ・毛孔角化症
真皮(~約2ミリ)・毛穴の開き ・肌のたるみ ・育毛 ・傷跡、ストレッチマーク (赤色で比較的新しいもの)
皮下組織(約2ミリ~)・傷後、ストレッチマーク (白色で古いもの)

肌の構造は、「表皮」「真皮」「皮下組織」の3つに分かれています。
さらに、一番上の表皮は何層にも分かれています。
ダーマペンは、0.1ミリ単位で調整することができるため、深さを調整してお悩みの元にアプローチします。
現在できているニキビには、0.2mミリ程度の針で施術して、一番上の表皮の中の「角質層」に届かせることができます。

0.5ミリ程度の針の場合には、角質層のさらに下の層にアプローチして、しわやたるみなどに効果が期待できます。

1.0ミリ程度の針になると、表皮の一番下の層の表皮と真皮の間にある薄い膜の「基底層」まで届きます。
この部分で新しい細胞が作り出されますので、基底層に届くと、ターンオーバーを整えて新しい肌になるように導きます。

2.0ミリ程度の針は、真皮近くまで届き、クレーターのようになっているニキビ跡に効果が期待できます。
この部分は、肌の内部なので、日ごろのスキンケアでは対応がしにくい部分です。
そのため、ダーマペンで内部まで有効成分を取り入れると、効果が期待できます。

肌悩みは個人差があり、医師の診断のもと、そのお悩みに対応した長さを選択して施術を行っています。
最近では、ご自分でできるセルフダーマペンもありますが、自己判断で行うとかえって皮膚に傷をつけてしまう可能性もあります。
医師の元適切な診断と施術を受けることをおすすめしています。

ダーマペンの効果

しみや色素沈着の改善が期待できる

ダーマペンを施術することで、新陳代謝が活性化して新たな肌に生まれ変わるので、メラニンが徐々に薄くなるため、しみや色素沈着の改善効果が見込めます。
継続的にダーマペンを施術することで、しみや色素沈着が目立たなくなっていきます。

ただし、肝斑の方の場合には、肌の状態によって悪化する可能性も考えられるため、施術が難しい場合もあります。
また、ダーマペンは数日のダウンタイムがありますが、その一定期間は黒ずみのような色素沈着が現れる場合があります。
通常は、数日程度のダウンタイムが経過した後は改善していきますが、万が一ダウンタイムが長引くような場合や施術後の経過が心配な方はご相談ください。

コラーゲンが生成されて、ハリを実感できる

肌にダーマペンで刺激を与えることで繊維芽細胞が活発化して、「エラスチン」や「コラーゲン」が促進されます。
そうすると、肌の新陳代謝が活性化して、ターンオーバーが促進し、ハリがある肌を実感できます。

ニキビやニキビ後のケアができる

ニキビやクレーターのようなニキビ跡に悩まされている方は多く、悪化しているニキビはセルフケアだけでは対処が難しい場合も少なくありません。
ダーマペンで施術すると、雑菌やアクネ菌のほか膿の除去にも効果が期待できます。
ニキビ跡に関しては、コラーゲンの生成を促したり、クレーターの損傷の回復を促したりすることでニキビ跡の改善が期待できます。

毛穴の開きを改善する

加齢やたるみ、皮脂の過剰分泌によって毛穴が開いているお悩みを持つ方は少なくありません。
皮脂量はホルモンのバランスや気温、乾燥、生活習慣などで増加する傾向にあり、毛穴が目立ちやすくなります。
また、肌がたるむと毛穴も縦に伸びるため、目立ちやすくなります。
ダーマペンによって皮脂の分泌が正常化され、肌がなめらかになる過程で毛穴の開きの改善も期待できます。

ダーマペンのメリット

肌の状態によって、適切な成分を選ぶことができる

ダーマペン単体でも効果を期待できますが、肌の状態に合わせて適切な成分を選択して、組み合わせることでさらに効果を期待できます。
ダーマペンで開けた穴の部分から効果的な成分を浸透させることで、より高い美容効果を実感しやすくなります。

ダウンタイムが2日~1週間程度

数日間のダウンタイムがありますが、その分効果を実感しやすい施術です。
また、比較的ダウンタイムの期間も短期間なので、調整しやすい施術といえます。

翌日からメイクができる

施術当日は、肌の炎症が起こっているためメイクを控える必要がありますが、翌日からは肌の調子がよければメイクも可能です。

・針が細く、麻酔を使用すると痛みを軽減
針は細くなるほど痛みを感じにくくなります。ダーマペンで使用する針は髪の毛より細い針を使用するため、痛みが少ない施術ですが、さらに麻酔のクリームを併用すると痛みを軽減できます。
また、針の長さも選ぶことができますので、症状やご希望に合わせてご提案させていただきます。
痛みに弱い方は事前にご相談ください。

ダーマペンのデメリット

継続的な施術が必要

ダーマペンの感じ方は個人差がありますが、ニキビ跡など深い部分まで施術が必要な部位に関しては数回の施術が必要になるケースが多くなります。
1度の施術でもハリアップなどの効果は実感しやすいですが、継続的に施術を行うことで効果を持続します。
継続して施術をする場合には、4~6週間程度の期間をあける必要があるため、目標となる日までに効果を実感したい方は余裕を持って施術する必要があります。
そのため、継続的な施術が必要な点は、すぐに効果を実感したい方にはデメリットになるでしょう。

セルフダーマペンを行った

ダーマペンの針は毛先より細い物を使用しますが、肌症状によって針の長さを調整する必要があります。
自己判断で針の長さの判断や施術をすることは難しく、手軽に見えますが、クリニックとの施術とは異なります。
また、クリニックでは、麻酔クリームなども用いて長さが深い部分は痛みを軽減する方法を選択することもできますが、自宅で揃えるのは難しくなります。
また、ダーマペンの後はアフターケアも大切ですが、十分なアフターケアが行われないとかえって肌のバランスが崩れてしまう場合もあります。
そのため、自己判断で行うセルフダーマペンはおすすめできません。

施術後の日常生活で気をつけなければいけないこと

ダーマペンの施術を行った後は肌が敏感になっていますので、ダウンタイム中は気をつけなければいけないことがいくつかあります。

紫外線に気をつける

ダーマペンは、肌に刺激を与えてターンオーバーを促すため、施術後に日焼けをすると、通常よりも色素沈着を起こしやすくなります。
施術当日は日焼け止めを使用できないため、帽子やサングラスなどの対策が必要です。
また、ダウンタイム中も紫外線に当たらないように対策をする必要があるため、低刺激の日焼け止めや日傘、帽子などで対応する必要があります。

肌に負担のかからないスキンケアをする

スキンケアは施術の翌日から可能ですが、刺激を避けるために、アルコールフリーの敏感肌用のものをおすすめします。
アルコールではなく、エタノールと表示されている場合もありますので、スキンケアを選ぶ時の参考にしてみてください。

また、肌は摩擦を受けると刺激になってしまうため、洗顔する時も肌をこすらないようにしましょう。
施術後の敏感な時期にこするとかえって色素沈着などにつながってしまう場合があります。
たっぷり泡立てて優しく洗うようにしましょう。

かゆみが出たら冷やす

施術後は敏感な状態なので、できるだけ刺激を与えないため、触らないようにすることが大切です。
気になって触ると刺激になり、かゆみや赤みにつながることもあります。
かゆい場合には、かいたりせず、冷やして対処するようにしましょう。

施術当日はアルコールや入浴、激しい運動を控える

血流が良くなることをすると、赤みや腫れなどにつながりやすくなるため、施術当日のアルコールは控えましょう。
同様に入浴すると血のめぐりが良くなって、これらの症状が出やすくなります。
シャワーで汗を流す程度にして、激しい運動を避けてゆったり過ごしましょう。

副作用が出る場合がある

ダーマペンの針の深さや患者さまの肌の状態によって副作用は必ずしも出るわけではありません。
ただ、施術までにどのような副作用の可能性があるか知っておくと、対処もできるので安心です。
・施術中の痛み
・赤み
・ヒリヒリ感
・皮むけ
・腫れ
・内出血

ダーマペンの施術中はチクチクした感じがある場合があります。
希望の方には、麻酔クリームを塗って痛みを軽減することもできますので、ご相談ください。

施術後は、肌が再生していく過程で皮むけが起きる場合がありますが、肌が新しくなっている途中です。
数日程度で落ち着くことが多いため、肌に負担がかからないようにこすったりするのは止めましょう。
施術後に赤みやヒリヒリ感、内出血などが出る場合がありますが、多くが数日程度で落ち着きます。
ただし、症状が長引く場合には、クリニックにご相談ください。

ダーマペンの流れ

STEP1 カウンセリング予約

まずは、お電話やWEBからクリニックの予約をお願いしています。

STEP2 ご来院・受付

ご来院いただきましたら、受付でお名前をお伝えください。
問診表の記入をお願いいたします。

STEP3 カウンセリング

専門のドクターが肌悩みやご希望などを丁寧にお伺いします。
ご希望される施術の症例写真や概要などを説明して、不安や疑問などもご相談ください。
気になったことを解決してから、施術がスタートしますので、ご安心ください。

STEP4 施術

施術を開始する前に、痛みが気になる方は麻酔クリームを塗布することも可能です。
また、ご希望に応じて、有効な成分を取り入れますので、肌悩みと状態によって施術に使用する有効成分が異なります。
ダーマペンの施術は患者さまにお痛みを確認しながら、慎重に行います。
また、肌状態によって、針の長さや深度を調整しながら行いますので、痛みが出た場合など、遠慮なくおっしゃってください。

STEP5 アフターケア

施術後は、お顔を冷やしていきます。
施術をして、12時間後には洗顔が可能です。
また、翌日からメイクや日焼け止めの使用もできます。

【まとめ】

繰り返すニキビやニキビ跡が気になる場合にはダーマペンがおすすめです。
お肌の新陳代謝を促して、有効成分も入りやすくするので、お肌のハリやたるみにも効果が期待できます。
また、数日程度ダウンタイムがありますが、赤みが出る程度で比較的負担の少ない施術です。
翌日からメイクもすることができますので、長期間仕事の調整をする必要もありません。
お肌の悩みがある方はまずはカウンセリングで気になる部分をお聞かせください。