デュピクセント
Dupixent
デュピクセントはアトピー性皮膚炎の皮疹やかゆみの原因をブロックする注射薬です。
標準治療(ステロイド外用薬等)で十分な効果が得られなかった中等症以上のアトピー性皮膚炎の患者さんに対して臨床試験で高い安全性と効果を示しており、今までよりも優れたアトピー性皮膚炎治療薬であると考えられます。
適応の患者様
※デュピクセントを投与開始後も原則として外用薬は継続します。
当院の特徴
- アトピー性皮膚炎は慢性疾患ではございますが、患者様としっかり治療目標についてお話し致します。
- アトピー性皮膚炎の状態を、症状スコア(ADCT*)、臨床検査値(TARC*)によって治療を評価致します。
*ADCT
アトピー性皮膚炎の体への負担を把握するスコアです。
7点以上または青が1つでもあると、アトピー性皮膚炎が良好にコントロールされていない可能性がございます。
*TARC
アトピー性皮膚炎の状態を反映する検査マーカーです。正常値:450以下
治療の流れ
デュピクセントは予約にて投与を開始致します。
※冷蔵保存の薬剤を45分以上かけて常温に戻す必要があるため
投与開始日1回目のみ、2本を皮下注射します。その後2回目からは、ご来院、ご自宅での自己注射をお選びいただけます。
在宅自己注射の患者様には1回につき最長3か月分(6本)の処方が可能です。
デュピクセントの副作用について
デュピクセントは副作用が少なく安全にお使いいただける薬剤です。
発現の多い副作用として結膜炎が出ることがありますので、必要に応じて眼科の受診をお薦めしております。
今までお使いのお薬について
デュピクセントを投与されることで今までお使いのお薬が少なくなったり、使わなくなったりしますが自己判断での変更はせずに必ず主治医にご相談下さい。
在宅自己注射について
デュピクセントは在宅自己注射が認められていますので、指導を受けた患者様はご自身での注射が可能でございます。在宅自己注射のメリットは以下の通りです。
- 通院にともなう時間的な制約や負担を軽減できます
- 高額療養費制度で自己負担額を減額できます(※所得によります)
当院ではデュピクセントの経験豊富なスタッフがご相談させて頂きます。在宅自己注射で不安を感じる患者様もいらっしゃると思いますが、在宅自己注射をサポートする資材をご説明させて頂きご納得頂くまでお話しさせて頂きます。針の見えないペン型を採用しております。
患者負担・費用の目安について
薬剤費は3割負担で、初回投与(2本)が39,937円、2回目以降(1本)19,969円となります。
また、薬剤費に加え検査費用などがかかります。3割負担の方の初回2本投与時で約5万円、2回目以降の1本投与時で約2万5千円となります。
在宅自己注射に移行された患者様は高額療養費制度を活用することで1/3くらいまで軽減することもございます。
*患者様の年収によって異なります。
医療費助成制度について
患者さまの経済的な負担を軽減するため、さまざまな医療費の助成制度があります。患者さまの収入にもよりますが、限られた費用負担で継続が可能になるケースがあります。1年間で支払った医療費の総額により還付金を受け取れる医療費控除や、1ヵ月の間に医療機関の窓口で支払った額が、一定の金額を超えた場合に、金額が払い戻される高額療養費制度を使うことをご検討ください。
お電話でのご相談も承っております。
ご希望の方はデュピクセント相談室0120-50-4970(ゴーヨクナレ)にて平日9:00~17:00に専任スタッフが対応いたします。お気軽にお問合せください。
医療負担が軽減される制度
付加給付制度(健康保険組合等の独自制度)
ご加入の医療保険(保険者)によっては、独自に「付加給付」として国が定めるよりも手厚い医療費助成を行っており、自己負担上限額がさらに低く設定されている場合があります。会社によっては月2万円以上の医療費は健保組合が負担するという制度がございます。詳しくはご加入の保険者(健康保険組合等)にご確認ください。
お問い合わせ先:健康保険証に記載されている保険者(健康保険組合等)
学生などへの医療費助成制度
大学などの学校では、独自に学生の医療費負担を補助する制度を運営している場合があります。手続きが必要な場合もありますので、詳しくは学生課などにご確認ください。
お問い合わせ先:大学の学生課等
ひとり親家庭への医療費助成制度
自治体によってはひとり親家庭(母子家庭・父子家庭)の方に医療費助成を行っている場合があります。
助成内容は自治体により異なりますので、詳しくはお住いの自治体にご確認ください。
お問い合わせ先:お住いの自治体